夜明けの快速電車
今日は大寒だ
いちばん寒い日のはずが、昨日からかなり暖かい
ちょっと、拍子抜けだ
いつものように日の出の前に家を出る
JRの快速電車に乗り込んで席を確保する
こんなに早朝なのにほぼ全席が埋まる
西岐阜駅あたりで太陽が昇ってくる
今日もありがとう
そう太陽に手を合わせて感謝したい気持ちだ
多分、遠い先祖の時代から
同じ思いを抱いてきたに違いない
岐阜駅では満員になる
電車の中は静かな孤独だ
たくさんの孤独を運んでいる
途中の一宮駅でさらに乗客が乗り込んでくる
身動きできないほどだ
しかし、朝の電車を包む空気は軽くて新鮮だ
どの顔にも今日を生き抜こうというエネルギーが見える
その点、夜の電車は重くて汚れた空気が充満している
心身ともに疲労した顔が揃っている
朝の電車には、少なくとも希望がある
そう感じるだけかもしれないが…
名古屋に到着する
改札を抜ける
地下鉄に向かって集団の中を私もせかせか歩く
いつもの奇妙な錯覚に遭遇する
「アレ?なんか昨日と全く同じじゃないか!」
「どこが違う?」
「昨日と同じコートを着て、ショルダーバッグを肩にかけて
マフラーに黒い靴で同じ時間に歩いている私」
丸いブランコを走り続けるハツカネズミと同じじゃないか!
そうも思えてくる
でも違うのだ
確実に違う
そうだろう?
時間は直線でもなく、丸くもなく、
きっと回転しながら一定の方向に向かって進んでいるんだよ!
でもね、こんなことをなぜ考えるのだろうか
老いたのだろうか
答えはそう簡単には見つからない
まあ、それでもいっか!
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