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2010年3月27日 (土)

古レールの大垣駅

歴史への好奇心というのは、
案外、地元の身近なところから始まるのじゃないか

たとえば、いつも利用する大垣駅
単に電車の乗り降りだけなら
それだけのことだが
すこしだけ、違った視点から見てみると
面白いことが見つかる

まず、この写真です
Img_0524
あなたは、 ホームのうわや(上屋、または上家)を
じっくりと見たことあります?
Img_0517
これは3番線ホーム(美濃赤坂行き)を、
ちょっと下から見上げたところです

いずれも、なかなか美しいでしょう!
Img_0515
よく見ますと
このホームの上家の柱、梁などは、
古レールが使われているんです

屋根の真中が谷状になった形で
谷型1本脚というタイプです

Img_0502_2 
この柱は、2本のレールを使っており
梯子のように何箇所か補強したものです
Img_0503
確かに「工」の字のようになってますね
古レールが再利用されているんです
Img_0844
下からYの字のように屋根を支えている形です
このタイプは名鉄岐阜駅、豊川稲荷駅などにも
あるそうです
この地方に多いので名鉄型?とも呼ばれているとか

レールを曲げたり切ったり繋いだりして
過重に耐える構造で
デザイン的にも美しいものにする
技術者の創意工夫がにじみ出てますよね

Img_0754
こちらはJR大垣駅に隣接した
養老鉄道の大垣駅ですが
こちらもがっちりした構造で美しいですね
山型の2本脚というタイプです
Img_0724
明治時代からこうしてホームの上家を
古レールを使って造っていたんですね
リサイクルの優等生です

近代化は鉄道から始まりました
レールは当初すべて輸入品でした
だからとても貴重品でした


そのうち、国産化され、普及していくのですが
摩耗などで使い古されたレールは、
まだまだ大切にされ、
鋼材、跨線橋、上家の材料として
再利用されていくことになるのです

全国のJR駅には
まだまだ珍しい古レールの上家が残っています
出張、遊びで出かけたときには、
ちょっとしたホームでの時間待ちのとき
一度じっくりみてくださいね

東京の浅草橋駅、水道橋駅、
大阪なら森ノ宮駅、桜ノ宮駅
名古屋近辺なら熱田駅など
面白いデザインの上家があります(いずれもJR)
Img_0733
大垣駅も「水都ブリッジ」が完成し、
以前の跨線橋が撤去されて
現在そのホームの上家が工事中で
ピカピカに生まれ変わろうとしている

でも、便利で美しく生まれ変わるのは良いが
こうした近代化産業遺産は
どんどん失われていってしまう

産業遺産は一般的には見えにくいもの

破壊されてからでは遅いのだ

少しでも残せる方法を考えて
次世代に歴史を形として繋いでいく

それには、古いものに価値を見出すための
視点と意識が必要だろうと思う

なお、古レールの上家について興味がある方は
こんな本を参考にどうぞ

「鉄道考古学を歩く」 浅野明彦著 JTB発行

「古レールの駅 デザイン図鑑」 岸本 章著 鹿島出版会発行

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