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2006年8月23日 (水)

周防大島の旅(2)

大島への道

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周防大島へのアクセスは通常、JR山陽本線大畠駅からバスで大島大橋を渡る。
船のルートとしては
岩国、柳井港あるいは四国の松山港から島の東端にある伊保田港に入るルートもある。

今回、私は比較的ホテルが確保しやすい広島市からレンタカーで行くことにした。
夏休みでさらにお盆と重なったために周防大島にある宿が取れなかった。

しかも台風10号が四国から九州に西進して天候は最悪の状態である。
明日はさらに近づくために身動きできない事態も考え、1日早めたのだ。

広島市内から山陽自動車道で山口県の玖珂ICまでおよそ70キロ。
さらに柳井市内経由で大島大橋のある大畠まで22キロ。

柳井は白壁の町として有名で観光バスなども立ち寄る人気のスポットで
時間が許せば見てみたいと思うが今日は通過だ。

海岸線に沿って国道を東に進むと右手に壮大な橋が見えてくる。
どんよりとした空に台風特有の風が吹く。黒い雲が流れていく。

昭和51年に開通。全長1020m。すでに今年で30年が経過した。
それ以前は船で渡るしか方法がなかった。

Photo_41

宮本常一が島を離れて大阪に出たのは大正12年4月18日のことで15歳だった。
ポンポン船で流れの速い海峡を渡り対岸の大畠に着いた。
そこから夜行列車に乗り大阪に向かった。

見送りにきた父・善十郎はこれだけは忘れないようにと言った言葉がある。
常一はこれをメモに残し後々まで大切に守った。

今、私の部屋にはこの言葉を書き写したものが貼り付けてある。

(1)汽車に乗ったら窓から外をよく見よ。田や畑に何が植えられているか、育ちがよいか悪いか、村の家が大きいか小さいか、瓦屋根か草葺か、そういうところをよく見よ。
駅に着いたら人の乗り降りに注意せよ。そしてどういう服装をしているかに気をつけよ。
また、駅の荷物場にどういう荷が置かれているかをよく見よ。
そういうことでその土地が富んでいるか貧しいか、よく働くところかそうでないところかよくわかる。

こうした言葉が10か条として書かれている。
時代が進み、現在と違うところはあるが、この精神は変わっていないと思う。
むしろ、こうした大切な気持ちが今忘れられているのではないかとも感じる。

私は、宮本に出会うまえにも、車窓から外の景色を見ているのが好きだった。
そして、旅に出ると、このあたりは赤い屋根が多いとか、民家のつくりがどうだとか
このあたりはどんな生活をしているのか、ふと考えたりしていたようだ。

宮本のこの10か条は私のぼんやりとした思いを充分に納得させるものだった。
そして、宮本の生きかたに共感を覚えた。

大橋を渡り左折して国道437号線をひたすら東に進む。
いよいよ念願の島に入った。
(以下次号)

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